「業務切り出し」のコツ~社内の仕事を外注する判断基準とは?
はじめに
人手不足やコスト高の時代、社内リソースの使い方が企業の成長スピードを大きく左右するようになりました。そこで注目されているのが「業務の切り出し」——つまり、自社でおこなっている業務の一部を外部に委託することです。
しかし、むやみに外注すれば良いというものではありません。
「何を、どこまで、どう外に出すか?」
今回は、『スモール企業でもすぐに実践できる“業務切り出しの判断基準と進め方”』をご紹介します。
「切り出し」の目的とは?
まず大切なのは、「なぜ、外注するのか?」という目的を明確にすることです。
外注とは、コストを減らすこと以上に、“コア業務に集中する”ための手段です。
自社が本当に力を注ぐべき業務(=企画・判断・顧客接点など)にリソースを集中させるために、反復作業やノンコア業務を外に出す。そのための見極めが『業務切り出し』の本質です。
判断に迷ったら?「コア度」と「標準化」の2軸で考える
業務を切り出すかどうか判断する際は、以下の2つの軸で整理してみましょう。
軸 | 内容 |
---|---|
コア度 | 自社の競争優位や価値提供にどれだけ関係しているか |
標準化のしやすさ | 手順書化・ルール化・検収が可能かどうか |
この2軸で分類した「4象限マトリクス」がこちらです。

まず着手すべきは「低コア × 高標準化」の業務
たとえば、以下のような業務は外注に向いています。
- 請求書ドラフト作成、記帳補助
- 在庫登録、データの整形や名寄せ
- 画像リサイズ、記事の装飾や入稿作業
- SNSの投稿スケジュール作成やコメント集計
- 一次問い合わせの定型応対(カスタマーサポート)
これらは、ルールさえ共有できれば高品質なアウトプットが得られやすいため、業務切り出しの第一歩として最適です。
外注してよいか迷ったときの「10のチェックリスト」
以下に当てはまる項目が多いほど、切り出しの候補となります。
- 社員の判断を必要としない
- ルールや手順がある/作れる
- 毎月・毎週など継続的に発生する
- 数量・納期などが数値で管理できる
- 社内で時間がかかりすぎている
- 属人化していて引き継ぎが困難
- ツールの権限付与で外部も作業できる
- 他社に任せてもリスクが低い
- コミュニケーション頻度が多すぎない
- コア業務の時間を圧迫している
※7つ以上当てはまれば、外注検討を前向きに。
外注を成功させるための「依頼メモ」の書き方
業務を外に出す際、最も重要なのは「伝え方」です。
Re:mama(リママ)では、以下のような”「依頼メモ」テンプレート”を活用することをおすすめしています。
依頼メモ:例)SNS投稿画像の作成依頼
- 目的:SNS運用担当の作業時間を月10時間削減したい
- 依頼内容:週2本の画像制作(テンプレートあり)
- 範囲外:投稿文の作成・投稿そのもの
- 納品形式:PNG/1080×1080/Googleドライブ納品
- 品質基準:誤字ゼロ・指定カラー3色使用
- スケジュール:毎週水曜までに翌週分納品
- コミュニケーション:Slack、当日中返信
- 予算:月20,000円(出来高)
- 機密保持:NDA締結済、Canvaアカウント付与
このように、“目的・成果物・品質・納期・コミュニケーション手段”を明確にすることで、外注トラブルの8割は防げます。
まとめ
- 外注は「コスト削減」ではなく「コア業務への集中」が目的
- 「コア度 × 標準化」で業務を分類し、切り出し適性を判断
- 成功のカギは、依頼メモの明確化と段階的な実行
Re:mamaでは「最初の一歩」の切り出しを支援します
Re:mamaは、スモール企業の皆さまに代わって、“最初に手放すべき業務”の切り出しと実行支援をおこなっています。
単発でのご依頼ももちろん可能です。まずは1業務から、小さく始めてみませんか?
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